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磐田文化財だより 第20号

磐田農業高校・竜洋分教場の仲間たち

―先生と生徒の思い出 分教場物語―

写真:遠江国分寺想像図(CG復元図) 竜洋分教場第1回終了式 (昭和25年 生徒は手作りのセーラー服で参加しました)

明治29年創立の磐田農業高校の歴史の中で、今は知る人も少なくなってしまいましたが、竜洋とのかかわりを物語るものがあります。それは、昭和41年に新設された天竜農場ではなく、戦後まもなく設置され、わずか3年で幕を降ろした「竜洋分教場」です。

昭和23年4月に、磐田農業高校に新設した定時制(昼間部は農業課程、夜間部は普通課程)の昼間定時制の家庭科として、掛塚町の掛塚小学校を間借りする形で設置されました。翌年に竜洋中学校内に移り、農村部の女性に就学の機会を与えることとなりました。

竜洋町史の調査活動の一環として、分教場の先生と卒業生への聞き取り調査を行いました。今回はその一コマをご紹介します。女性教育を目的として設置された分教場の短い歴史の中にも、多くの思い出が詰まっていました。

女性教育向上をめざしました・・・・

写真:磐田農業高等学校 本校
磐田農業高等学校 本校

女性教育を目的としたこともあって、生徒は全員が女性、先生も女性でした。昭和24年に入学した生徒は13人で、徒歩や自転車で通学できる掛塚町・袖浦村・長野村・十束村などの範囲から通ってきました。翌年も生徒の募集は行われたのですが、7~8人と少なく、昭和26年の募集は停止されました。そして昭和26年3月に14名の修業生が巣立つと、本校に2年制の別科が新設され、分教場は廃止されました。

授業は隔日に行なわれました・・・・

写真:裁縫風景
裁縫風景

授業は毎日あるわけではなく、月曜日・水曜日・金曜日の3日間登校する学年と、火曜日・木曜日・土曜日の3日間登校する学年に分かれていました。国語や生物・化学などの授業もありましたが、家庭科らしく、大半は洋裁の授業でした。

放課後には、テニスやソフトボールなどを中学の先生が教えてくれたそうです。分教場には、2人の先生が常駐し、本校や中学の先生も教えていたようです。職員は中学の職員室に間借りしていました。

分教場の生活・・・・

登校しない日は、家の仕事を手伝ったり、洋裁の練習をしていたほか、堀之内山の開墾にも行ったといいます。また、農高では豚の飼料として芋の栽培をしていましたが、その手伝いをしたようです。修学旅行は竜洋中学校の生徒と一緒に行き、楽しい思い出ができました。

本校との関係では、新年祝賀式や運動会・文化祭に出かけたといいます。本校は、逆に男子ばかりで気持ちが高ぶったといいます。 昭和26年の春、本校の卒業式のとき、分教場の終了式も行われ、講堂の一番前に並んだそうです。

※取材では以下の人たちからのご協力をいただきました。
鈴木愛子さん(掛塚)、伊藤弘子さん(平間)、渡辺明子さん(白羽)
ありがとうございました。

お知らせ 竜洋町史資料編 I(原始・古代・中世・近世)  まもなく予約受付開始!

編さん作業を進めています「資料編 I」は、この11月からいよいよ予約の受付を開始いたします。竜洋地域で初めて確認された「東大塚河床遺跡」や「高木大東遺跡」などの調査結果、そして掛塚湊の歴史を示す資料などを収集し、掲載します。

竜洋町史資料編 I 全600ページ、頒布予定価格 1セット5,000円。
【問い合わせ先】磐田市 文化財課 地域史編さん室
電話:0538-66-9111 FAX:0538-66-9722

思わず人に話したくなる磐田の文化財

第19回 明ヶ島出土土製模造品編

写真:明ヶ島5号墳 明ヶ島5号墳 (この墳丘の下から土製模造品が出土した)

磐田市は埋蔵文化財の宝庫として知られ、多くの遺跡や出土品が国・県・市の文化財に指定されています。東部土地区画整理事業の発掘調査では、明ケ島から4,417点の土製模造品が見つかりました。この土製模造品は、国内でも他に例のない質・量であり、平成17年2月25日に静岡県の有形文化財に指定されました。

教えて・・土製摸造品って何?

土製模造品は、人や動物・武器・ 装飾品・機織具・楽器など 実際にある生き物や道具 を粘土で模して 焼いたもので 、 祭壇のような高まりを作り、神に祈るときの道具として使われたと考えられます。土製摸造品を調べることで、当時の人々の信仰や生活の様子を知ることができます。

見つかった場所は?

土製模造品は明ヶ島5号墳の下から見つかりました。
磐田原台地の東側、太田川平野を見下ろす、眺望のよい場所に造られた明ヶ島5号墳は、南北18.5m、東西13.8m、高さ2.4mの方墳で、5世紀中頃(約1,550年前)明ヶ島古墳群の中心として造られました。この古墳を盛りあげた土(墳丘)を取り除くと、古墳を造る前の地表(5世紀前半 約1,600年前)に、この場所を清めるためのおまつりに使われたものと考えられる土製模造品が置かれていました。

ここがすごい 明ケ島の土製模造品

写真:人物と楽器・動物たち 人物と楽器・動物たち 写真:たくさんの武器・武具 たくさんの武器・武具

総数4,417点と国内最多の土製模造品で、当時のまつりの道具の全体像がわかる貴重な資料です。発見された資料には武器(刀)、武具(鎧など)、農耕具、機織具、容器、楽器、動物(猿・猪・犬・鳥など)、人、道具(杵・臼・杖など)があります。楽器には琴や笛があります。琴は5弦・6弦あるいは3・4弦など複数のものがあり、楽器の変遷を知る重要な手がかりとして知られています。

みなさんのお越しをお待ちしております「第5回全国国分寺サミットin遠江」

写真:第5回全国国分寺サミットin遠江 いよいよ今月11日(土)、12日(日)に「第5回全国国分寺サミットin遠江」が開催されます。 11日はアミューズ豊田で、基調講演とパネルディスカッションを開催します。基調講演では、京都造形芸術大学客員教授の安原啓示氏に国分寺跡の整備の歩みについて、各地の事例を紹介しながらお話していただきます。

また、パネルディスカッションでは、全国の国分寺にゆかりの市や町の関係者が集まり、今後の国分寺跡の整備について話し合います。

12日は、遠江国分寺史跡公園で、特別史跡内としては昭和26年以来55年ぶりに調査を行っている発掘現場の見学会を行います。ほかにもクレーンで七重塔の高さ約66mを再現したり、奈良時代の時代風景を再現したりする国司訪問。ステージショーでは磐田第一中学校のブラスバンドや掛塚祭屋台囃子の演奏、児童合唱団の合唱など大勢の人たちに参加をしていただきイベントを行います。みなさんぜひ会場にお越しください。(雨天の場合は、内容の変更があります。)

なお、会場周辺には駐車場が少ないため、公共交通機関等をご利用ください。

コラム -磐田の遺産- 室内美香

みなさんは世界遺産をご存知ですか。世界遺産条約に基づいて世界遺産リストに登録された遺跡や景観や自然など、人類が共有すべき普遍的な価値をもつものを指します。日本では京都や奈良の寺社群や知床の自然遺産など13件が世界遺産に登録されています。世界遺産の映像や画像を見ると、これらの遺産を現代の我々が見ることができる喜び、それらが何千年もの時を経てきたことへの驚き、それらを守りぬいてきた人々への畏敬の念を感じます。

さて、磐田にも先人たちが残した多くの遺産があります。古代の人々が造った建物の跡、樹齢数百年の樹木、古くから連綿と伝わる祭や祭囃子、これらは、現代に住む我々の都合で勝手に無くしてはならないものです。文化財課の職員は、これらの遺産をどうやって守っていけるか、後世により良い形で残せるか、遺産のすばらしさをどうやって市民のみなさんに伝えるかということをいつも考えて仕事をしています。

編集後記

今月は国分寺サミットの開催です。鉛筆のような体型の担当者K氏や、元気一杯のM女史、宴会大王の異名を持つS氏など職員・実行委員会メンバー一同痩せる思いで準備を進めてきました。是非、国分寺に足を運んでください。(さ)

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