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磐田文化財だより 第79号

(平成23年10月1日発行)

写真:AKAMATSU Spatil Art

表紙:【暗殖】昨年(2010)の出品作品

今月号では旧赤松家記念館と新造形創造館とのコラボ企画!
スペーシャルアート展をご紹介します!!

10月8日(土)から11月13日(日)まで旧赤松家記念館にて「AKAMATSU Spatil Art2011」が開催されます。期間中、お気に入りの作品を見つけにぜひお越しください。そして芸術に飾られた旧赤松家記念館をゆっくりとご散策ください。

写真:AKAMATSU Spatil Art

★空間との共演
「Spatial Art」=「空間芸術」を意味します。明治時代の土蔵やレンガ塀など、旧赤松家記念館が持つ空間の中で、新造形創造館の作家たちが空間自体を作品の一部とし旧赤松家記念館と融合した世界を表現します。

★新たな空間
昨年度、保存整備を終え4月より一般公開となった図書蔵(市指定文化財)が今回新たな空間として加わります。
図書蔵は大正初期に回転式雨戸などの伝統工法と、ドーマー窓(明かり取りの窓)などに見られる近代工法とが一体となって建てられたユニークなお蔵です。作家たちによる作品が加わり、またいつもと違った図書蔵をご覧いただけます。

★イベント開催
今回、7名の作家たちが作品を出展します。展示期間中、作家たちが自らの作品を解説するアーティストトーク、「漂う色彩」をテーマに作家たちと一緒に作品の制作を行うワークショップも開催されます。どちらのイベントも、どなたでもご参加いただけますのでお気軽にお問合せください。

AKAMATSU Spatial Art 2011
期間 平成23年10月8日(土)~平成23年11月13日(日)
会場 磐田市旧赤松家記念館(磐田市見付3884-10)
開館時間 9:00~16:30
休館日 10/11(火)・10/17(月)・10/24(月)・10/31(月)
11/4(金)・11/7(月)
お問合せ 磐田市旧赤松家記念館 TEL.0538-36-0340
アーティストトーク&ワークショップ
期日 10/23(日)・11/3(木祝)
時間 アーティストトーク 10:00~
時間 ワークショップ 13:30~16:00
会場 同上
参加料 無料
お問合せ 同上

※今回掲載した写真は全て昨年(2010)の作品です

写真:旧赤松家

旧赤松家(見付)は明治の面影が多く残されており、県・市の指定文化財に指定されています。

ふるさと磐田の指定文化財(3)
前島密書 軍兵衛稲荷大幟(市指定有形文化財)

第3回は、「前島密書軍兵衛稲荷大幟」を紹介します。前島密(1835~1919)は、日本の郵便制度の整備に尽力した人物で「郵便の父」として有名ですが(1円切手の人物としてもおなじみ)、実は磐田にもゆかりのある人物です。

中泉奉行 前島密

前島密は、明治2(1869)年1月に中泉奉行として磐田へやってきました。奉行であったのは8ヶ月ほどのことでしたが、旧中泉代官所(中泉陣屋)で一般住民や、移住した士族のために行政を行いました。また、明治元年の水害により被害を受けた人々を救うため、寺院の協力を得て「中泉救院」を開設したことは大きな功績として挙げられます。

前島密が書いた大幟

写真:軍兵衛稲荷道標軍兵衛稲荷 道標(御殿遺跡公園)

中泉代官所の敷地内の祠に軍兵衛稲荷が祀られていました。江戸時代には、毎年2月初めの午の日に、住人が自由に参詣できる風習があったそうです。代官所は現在の磐田駅の南側にありました。
今では代官所も祠もありませんが、御殿遺跡公園の中に、「御陣屋跡軍兵衛稲荷道」と彫られた石の道標があります。道標は代官所敷地の東側の道に立てられていたものです。

写真:軍兵衛稲荷大幟軍兵衛稲荷 大幟
(磐田市埋蔵文化財センター所蔵)

写真の大幟は、前島が中泉奉行の在任中に揮毫(毛筆で文章を書くこと)したものです。長さ7.99m、幅82cmの大きさで、麻布製です。軍兵衛稲荷の祭礼の時に立てられました。幟の銘文は、「徳輝曈々與旭日約萬古(徳、曈々と輝き、旭日、萬古を紅す)」と書かれています。銘文の下部には、「皇明治二年源密」の署名と、「謹撰書」「源密之印」の印が押されています。
この前島密が書いた軍兵衛稲荷の大幟は、平成17年に磐田市の有形文化財(歴史資料)に指定されました。

写真:「郵便の父」の胸像

「郵便の父」の胸像
磐田駅南口には、前島密の胸像が設置されています。
前島密胸像と郵便ポスト(JR磐田駅南口)
明治時代の形ですが、今でも投函する事ができます

小さな博物館シリーズ展『文化財に見る災害と除災への祈り』

写真:墨で鬼神の顔が描かれた土器写真:墨で鬼神の顔が描かれた土器土製の馬のミニチュア(左)と墨で鬼神の顔が描かれた土器(右)
《左:新通り遺跡(見付)右:御殿・二之宮遺跡出土》

市役所1階市民ホールの小さな博物館の展示がかわります。今年は上記の標題をテーマに展示を行っています。
今回は、「古代人のいのり」と題し、奈良~平安時代の祭祀を紹介します。古代人は、頻繁に起きる災害や疫病は悪霊などによってもたらされると考えており、それらを鎮めるために様々な祭祀を行いました。
展示では、国府(現在の県庁にあたる役所)の祭祀に使われた道具を紹介します。また、古代人が人の罪や穢れを負ってこの世から運び去ってくれる存在と考えた馬についても焦点を当て、市内の遺跡から出土した土製の馬のミニチュアも展示します。

コラム 貧乏徳利はなぜ貧乏? 柳川千香子

写真:貧乏(びんぼう)徳利(とっくり)写真:貧乏(びんぼう)徳利(とっくり)所在地入り

ガラス瓶が普及する前、清酒は樽から徳利への量り売りが行われていました。
写真の徳利は、私が住んでいる長野地区の、とある旧家で見せていただいたもので『貧乏徳利』といい、酒を小口(一升瓶以下の酒)で売買するための販売容器として使われていたものです。
酒屋は店の屋号や銘柄などを書いた徳利をお客様に貸し、客は欲しい量だけ樽から移してもらって、買い帰る。裕福なところでは、樽ごとお酒を買いますが、庶民は、呑みたい時に徳利を持ってこまめに買いに行ったのでしょう。徳利は酒屋と客の間を行ったり来たりするからか、別名、貸し徳利・通い徳利とも呼ばれています。
店からの貸し出し用となれば、客は次にお酒を買いに行くときもその店に行く。店の屋号や所在地の書かれた徳利を持ち歩けば、それはお店のよい宣伝になったことでしょう。
貧乏徳利は、樽ごとお酒を買うことのできない庶民の生活を知ることのできる、大切な民俗資料と言えるのではないでしょうか。

編集後記

10月はお祭りの季節。磐田市内でも各地で笛や太鼓の音が聞こえてきます。
お祭り好きな人には楽しみな季節でもあり、1年で一番忙しい季節でもあるのではないでしょうか。伝統行事、大切にしたいですね。

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