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磐田文化財だより 第93号

特別史跡(とくべつしせき) 遠江国分寺跡(とおとうみこくぶんじあと) 平成24年度発掘調査報告
良好な築地塀(ついじべい)の版築(はんちく)を検出!~造営の順序も明らかに~

遠江国分寺跡は、奈良時代に聖武(しょうむ)天皇が全国に建立を命じた国分寺のひとつです。平成18年度から公園の再整備に必要な資料を得るための発掘調査を行っています。平成24年度は、国分寺を囲んでいた築地塀の跡の調査を行いました。

写真:地図

築地塀は土を積み上げて壁(かべ)を造り、屋根に瓦をのせた塀で、格式の高い寺院や役所などに用いられるものです。国分寺を囲む施設は、昭和26年(1951)の発掘調査のときには土手状(どてじょう)に土を積んだ「土塁(どるい)」ではないかといわれていましたが、その後の調査で築地塀であることがわかりました。
今回、その西側部分を発掘したところ、塀の基礎にあたる部分の良好な版築(はんちく)を、東西の幅約2m、高さ約45cmにわたって検出することができました。版築は色などが異なる土を固(かた)く叩(たた)きしめながら交互に積む工法で、建物の基壇(きだん)(土台(どだい)部分)の工事でも用いられます。


写真:調査場所(東から)調査場所(東から)

遠江国分寺跡は、静岡県内で唯一古代の築地塀の跡が確認できる遺跡です。県内の国分寺跡として、伊豆(いず)国分寺跡(三島市)や駿河(するが)国分寺の可能性が高い片山(かたやま)廃寺(はいじ)(静岡市駿河区)がありますが、いずれも築地塀は確認されていません。片山廃寺では掘(ほっ)立柱(たてばしら)塀(べい)と呼ばれる、板と柱で壁を作り屋根は板(いた)葺(ぶ)きと考えられる塀の跡が見つかっています。


写真:築地塀跡の断面(発掘場所の南壁)(奈良文化財研究所『古代の官衙遺跡I遺構編』より)築地塀跡の断面(発掘場所の南壁)

写真:築地塀の造営作業想像図(ぞうえいさぎょうそうぞうず)(平城宮)築地塀の造営作業想像図(ぞうえいさぎょうそうぞうず)(平城宮)
(奈良文化財研究所『古代の官衙遺跡I遺構編』より)

築地塀は塔や金堂より後に造られた!

今回検出された築地塀の版築の積み土の中から国分寺に使われた瓦が出土しました。
これまでの調査では、国分寺の中心的な建物である塔(国家の安泰(あんたい)を願う経典(きょうてん)を納めた)や金堂(こんどう)(本尊(ほんぞん)を置いた建物)の版築からは瓦が見つかっておらず、このことから塔や金堂が最初に建てられたと考えられます。一方、築地塀は、すでに近くに建物があったか、工事中の段階で工事が始められたと考えられます。国分寺は広大な寺院であるため、造営にも相当な時間がかかったと思われます。

写真:コンピュータ・グラフィックス(CG)による遠江国分寺の復元画(点線部分が今回の調査場所)コンピュータ・グラフィックス(CG)による遠江国分寺の復元画(点線部分が今回の調査場所)


ふるさと磐田の指定文化財(16)
中野白山神社十日祭(なかのはくさんじんじゃとおかさい)(お箱)

今回ご紹介する文化財は、前号で紹介した『どぶろく祭り』の会場、白山神社(豊浜中野)に伝わる十日祭を紹介します。この祭りは神仏習合の名残が見られる珍しい行事として、昭和56年(1981)10月2日に旧福田町の指定文化財に、平成17年(2005)11月21日に磐田市の無形民俗文化財に指定されました。

十日祭りとは?

写真:地図

地区内から選ばれた盛松(もりまつ)と呼ばれる未婚の男性3人が、白山神社の代理(生き神様)となって地区内を巡るものです。正月の10日に行われていたことから十日祭と呼ばれますが、現在では1月の第2日曜日に行います。また、地元では「盛松祭」とも「お箱さま」ともいいます。

盛松さま

生き神様となる盛松は、太田川で身を清め、地区の公民館にこもり、祭りの日を迎えます。当日は芹入りの雑煮を食べ、11時頃から地区の公民館で五穀豊穣無病息災(ごこくほうじょうむびょうそくさい)、村内安全を祈り僧侶による大般若経(だいはんにゃきょう)転読の祈祷など寺方の行事を、午後から白山神社で神事を行います。盛松は祭事が終わるまでは一切他人と口をきくことが許されません。

無病息災

一連の行事が終わると3人の盛松は、白山神社に社宝として伝わる静岡県指定文化財の釈迦十六善神(しゃかじゅうろくぜんじん)画像、大般若経(だいはんにゃきょう)文の版木、災難厄除けの牛王宝印(ごおうほういん)の版木を納めた3つの箱を捧げ、地区内を回り、地区内の組長宅に集まった氏子一人一人の頭にその箱をかざし、無病息災を祈ります。

写真:十日祭の様子

平成25年の十日祭は1月13日(日)に行われます。白山神社境内で待てば神事を終えた盛松さんによってお箱を頭にかざしてくれますヨ。無病息災。1年中の活力をいただくことができます。
ただ、盛松さんの勢いが強いと 頭をゴツンこしちゃいます。

文化財課からのおしらせ 文化財パンフレットあります!

文化財課では、市内の文化財情報を満載したパンフレットを発行しています。その中でも市内を9つの地域にわけ、主要な文化財を地図入りでご案内している「いわたふるさと散歩」シリーズはおすすめです。

いわたふるさと散歩シリーズ(A3版4つ折)

写真:「いわたふるさと散歩」シリーズ

見付編・中泉編・東部編・南部編・北部編
竜洋編・福田編・豊田編・豊岡編
あなたに身近な地域の文化財情報を満載!
地域の史跡をめぐる小旅行にも活用できます。
その他にも配布しているパンフレットを各種用意しています。お気軽にお問合せ下さい。

※お問合せ先
磐田市教育委員会文化財課
磐田市見付3678-1 Tel.0538-32-9699/Fax.0538-32-9764

コラム 神社めぐりの楽しみ ~集印はじめました~   柳川 千香子

写真:御朱印

神社・仏閣をめぐる楽しみの一つに「御朱印(ごしゅいん)集め」があります。最近私はこの「御朱印集め」にはまっています。
御朱印とは、神社や寺院で主に参拝者向けに押される印を言います。
複数の朱印を集めることを集印(しゅういん)といい、朱印を集印するための帳面を御朱印帳といいます。御朱印帳は各寺社で販売されており、そのデザインは寺社によって様々です。
御朱印をお願いすると、神社や寺院の職員、僧侶、神職が日付や寺社名を筆で直接書き込み、朱印を押印してくれます。この墨で手書きしてくれる文字にもまた個性があり、書く人によって字の雰囲気も異なるため、書かれた文字を見るのも楽しみのひとつとなります。御朱印に書き込まれる内容は様々ですが、中央には「御宝印」が押印され、墨で寺社名・参拝日などが書かれるのが一般的なようです。
御朱印帳に御朱印が増えていくのが楽しく、またひとつ寺社めぐりが楽しくなってきたこの頃です。

編集後記

平成24年も今月が最後の月です。この1年、「いわた文化財だより」をとおして、様々な情報をお届けしてきました。来年もさらに充実した内容となるようにしたいと思っています。皆様のご意見ご感想をお待ちしております。

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