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磐田文化財だより 第102号

まぼろしの古墳、ついに判明 造り出しつきの大円墳だった!
~松林山1号墳の発掘調査途中経過報告~

土地区画整理事業にともない、磐田市新貝(しんがい)地内で松林山1号墳の発掘調査を今年の1月から断続的に行っています。今回は、その成果の概要を紹介します。 なんと、“まぼろしの古墳”の全容が明らかに・・・。

今回の調査でわかったこと

地図:松林山古墳群位置図松林山古墳群位置図

松林山1号墳模式図 松林山1号墳模式図

松林山古墳群は、磐田原台地の南東部に造られた松林山古墳を中心とする3基の古墳からなります。1号墳は、本来の高さ約3メートルの大円墳と伝えられていました。大正時代に削られ、その際に鏡2枚と刀・玉類・耳環などが出土していますが、古墳の規模や形はこれまで不明でした。
発掘調査の結果、1号墳は直径約28mの円墳で、西側に「造り出し」と呼ばれる張り出した部分があることがわかりました。そして、墳丘の一番下の部分が、古墳の周囲に掘られた周溝(濠(ほり))とともに検出されたほか、墳丘には葺石(ふきいし)と呼ばれる石が葺かれていました。また、本来の墳丘は2段に造られていたと考えられます。
また、周溝にたまった土からは、墳丘に並べられていたと思われる埴輪(はにわ)の破片が多数出土したほか、土師器(はじき)と呼ばれる素焼きの土器の破片も見つかっています。埴輪の多くは円筒(えんとう)埴輪と呼ばれる円筒形のものです。

「葺石(ふきいし)」とは?

写真:葺石(矢印が葺石を区画している石列)葺石(矢印が葺石を区画している石列)

古墳の表面に葺かれた石で、墳丘の崩れを防ぐとともに、見栄えをよくする目的があったと考えられています。最下部には大きな石を置き、縦方向にもやや大きな石を並べて区画しています。今回の調査では1.5~1.7mほどの間隔で区画の石の列があります。区画ごとで石の葺き方が異なっていることが多く、区画ごとに作業する人が決まっていたので、その違いが表れているのではないかとする説があります。

「造り出し」とは?

古墳の墳丘から方形状に張り出した部分を「造り出し」と呼びます。古墳にかかわるまつりを行ったところではないかとする説があります。こうした造り出しが古墳に設けられるのは、これまでの古墳の研究から、古墳時代前期の終わりごろと考えられ、1号墳は松林山古墳より少し後に築かれたものと考えられます。

写真:掘下げ前の周溝(黒い土の部分が周溝)

掘下げ前の周溝(黒い土の部分が周溝)

写真:発掘された墳丘と周溝

発掘された墳丘と周溝


葺石・埴輪がある古墳

写真:墳丘から転落した埴輪(石は拳大くらい)
墳丘から転落した埴輪(石は拳大くらい)

古墳には葺石があるとは限らず、埴輪もある古墳とない古墳があります。葺石と埴輪の両方をもつ古墳は、片方だけをもつ古墳やいずれももたない古墳より有力な人物の墓と考えられています。松林山1号墳は両方をもち、規模も大きいことから、松林山古墳に葬られた人物と何らかのかかわりをもつ有力者の墓の可能性があります。

ちょっと紹介 松林山古墳

松林山古墳群の代表的古墳である松林山古墳は、新幹線の南側にある、静岡県内で最大級の全長107mの前方後円墳で、国の史跡に指定されています。松林山古墳は昭和6年(1931)に発掘調査が行われ、竪穴式(たてあなしき)石室(せきしつ)の内部から鏡や剣・よろい・貝製の腕輪(うでわ)などが出土し、古墳時代前期(4世紀ごろ)の王の墓と考えられています。

ふるさと磐田の指定文化財(23)~秋鹿朝重(あいかともしげ)奉納絵馬・内田重貞(うちだしげさだ)奉納絵馬

今回は、平成23年5月9日に磐田市の文化財に指定された『秋鹿朝重奉納絵馬』『内田重貞奉納絵馬』を紹介します。
いずれも、中泉の府八幡宮に奉納されたものです。これらの絵馬は美術品として優れた作品であるというだけでなく、江戸時代初期の絵馬は静岡県内でも数が少なく貴重であり、また、当時の中泉代官からの奉納品ということで、磐田市の歴史を考えるうえで重要な文化財です。

秋鹿朝重奉納絵馬(5面)

『秋鹿朝重奉納絵馬』は、5面あり、江戸時代の延宝(えんぽう)5年(1677)に当時中泉代官で府八幡宮の神主を務めた、第17代秋鹿内匠(たくみ)朝重が奉納した絵馬6面のうちの5面です。奉納年、奉納者がはっきりしており、狩野(かのう)派の絵師による絵は絵画としての価値が高いです。

写真:板絵著色左下がり松に鷹図

板絵著色左下がり松に鷹図

写真:板絵著色右下がり松に鷹図

板絵著色右下がり松に鷹図

写真:絵著色騎牛人物図

絵著色騎牛人物図

写真:板絵著色軍鶏と人物図

板絵著色軍鶏と人物図

写真:板絵著色騎馬武者図

板絵著色騎馬武者図


内田重貞奉納絵馬(2面)

『内田重貞奉納絵馬』は、2面あり、江戸時代の延宝6年(1678)に中泉の内田重貞(※)が奉納した絵馬2面です。奉納年、奉納者がはっきりしており、『二十四孝(にじゅうしこう)』(中国において、孝行が特に優れた人物24人を取り上げた書物)のうちの2人が腕のよい絵師によって丁寧に描かれており、優れた作品といえます。
※内田重貞…立派な絵馬を奉納していることから、中泉地区の有力者であったことは間違いないですが、どのような人物かはわかっていません。

写真:板絵著色董永図

板絵著色董永図

写真:板絵著色虞舜図

板絵著色虞舜図

参加者募集 文化財めぐりウォーク in 竜洋 約4.5km

天竜川掛塚橋下河川敷駐車場からスタートし、掛塚・川袋・豊岡地区の文化財を訪ねて歩きます。

文化財めぐりウォーク in 竜洋
日時:平成25年10月27日(日)~ 9~12時ごろ(雨天の場合11月10日(日)に延期します)
参加費:300円(保険・資料代)
お申し込み・お問い合わせは文化財課へ TEL:0538-(32)-9699

速報・明ヶ島土製品総選挙結果

7月27日~8月25日の文化財課企画展『明ヶ島土製品の世界』では“土製品総選挙”と称した土製品の人気投票を実施し、その結果に基づき、週ごとに土製品の展示位置を替えました。この企画には多くの方の参加をいただき、投票総数も2,041票に及びました。企画展も無事終了したことに感謝するとともに、“土製品総選挙”の最終結果をお知らせ(速報)いたします。

地図:1~5位までの土製品1~5位までの土製品

次点に泣いた149番98票(6位) 次点に泣いた149番98票(6位)

1位 89番(455票) 2位 192番(282票)
3位 4番(147票) 4位 74番(123票)
5位 130番(112票)

コラム 見付古澤書店発行の教科書  田村 敦

旧見付学校には、見付の古澤書店発行の教科書が何冊かあります。見付という地方都市で教科書が発行されるなどは、今から考えれば驚きですが、当時は版画で和紙に印刷しましたので大量には印刷できませんでした。そのため、一地方都市である見付でも教科書は出版されていました。

写真:書牘(しょとく)

その一つを紹介します。「書牘(しょとく)」という教科書です。それは明治5年に頒布(はんぷ)された「学制」の中に明記されています。どんな教科だったのでしょうか。「書牘(しょとく)」「手紙」「書簡」のことで、手紙の書き方を教えていました。当時は遠隔地の方と意思疎通する手段は手紙しかありませんので、手紙文などがきちんと書けることは明治市民の必須条件でした。
私は、今まで礼状やお祝いの手紙を頂いて嬉しかった事が多くあります。携帯やインターネットが発達していてもそれに勝るものがあります。筆不精の私には此(こ)れを論ずるにはいささかおこがましいのですが、筆まめにならねばといつも思っています。

探しています

昭和54年以前の淡海国玉神社(旧見付学校北側)の本殿の写真を探しています。見付学校で撮った記念写真の背景に写っているものなど、所有されている方がいらっしゃいましたらご連絡ください。

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