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磐田文化財だより 第141号

磐田市指定無形民俗文化財
一度は見たい! 八王子神社「米とぎまつり」

極寒の1月の第2日曜日、下太(しもふと)(福田)で「米とぎまつり」が行われます。ふんどし一つになった男たちが今ノ浦川で米を研ぐことから「米とぎまつり」と呼ばれています。研(と)いだモチ米はふかして神前にそなえたあと、この米を炊いたオコワ飯をみんなで食べ、無病息災を祈ります。平成29年は1月8日に開催されます。

昭和初期の米とぎまつりの様子

まつりの由来は・・・

下太の八王子神社は、延長年間(923~931)に伊勢国からお招きし、承平2年(932)に社殿が建立されたと伝えられています。災難や疫病除けの神社として信仰を集めました。米とぎまつりは、八王子神社の祭礼で、江戸時代の元禄年間(1688~1704)に周辺の村々に流行病(はやりやまい)が蔓延(まんえん)したため、その退散・疫病除(えきびょうよ)けを願って始まったといわれています。

まつりの流れ

①集合・準備

10:30頃 鐘を鳴らして地区内を周ります

参加者に集合を知らせるため、鐘を鳴らしながら地区内を一周すると、まつりに参加する男衆が公民館(会所)に集まってきます。

11:00頃 鉢巻が配布されます

出立前の腹ごしらえとお神酒(みき)をいただくと、参加者に総代から鴇(とき)色(淡い桃色)の鉢巻きが配られます。白い木綿のふんどしと鉢巻き、白足袋に着替えたら、いよいよ出立です。着替えたら男衆は裸衆と呼ばれるようになります。


②公民館から今ノ浦川へ

公民館を出立、村内を進む行列

宮司を先頭に、大漁旗、幟、モチ米が入った釜、マンパチ、ザル、水桶を持った裸衆が、掛け声をかけながら、今ノ浦川へ向かいます。道中では水桶から力水が浴びせられます。
※釜の上にのせて使う蒸し器、蒸籠(せいろ)


③米とぎ神事と練り

米とぎ神事

練り場で練る様子


今ノ浦川に到着すると、舟に乗り、川の水でモチ米を研(と)ぎます。米とぎ神事が終わり、舟から下りると神社近くの練り場(以前は水田だった場所)で練りを繰り返します。

④八王子神社参拝とオコワ飯

神社へ参拝

練りが終わると、再び行列を組み、八王子神社へ向かいます。参拝が終わると、社殿を時計回りに1周し、記念撮影をします。再び行列を組み、公民館へ戻ります。

神前に捧げるオコワ飯

川で研(と)いだモチ米は、蒸(ふ)かしてオコワ飯にし、午後3時から行われる神事の際に神前に供えられます。神事が終わると、再び公民館に運ばれ、反省会後、氏子に配られます。これを食べると、1年間無病息災で過ごせるといわれます。


珍しい慣わし「笹を借りる」

笹を採る様子

八王子神社境内に自生する笹を持ち帰り、家の軒先に吊るして疫病除けにし、1年間無病息災であれば、借りたお笹を翌年のお祭りにお返しするという風習が現在も伝わっています。昔は、借りたお笹に籾米(もみこめ)を添えてお礼参りをしたたため、あげられた籾米が4~5俵にもなり、これを売って祭りの経費としたこともあったそうです。


米とぎまつりの映像が見られます!

今年(平成28年1月)の米とぎまつりの記録映像を作成しました。まつりの準備から当日の裸衆の動き、オコワ飯など、なかなか見ることのできない貴重な映像です(非売品/DVD 41分30秒)。磐田市内5ヶ所の図書館(中央・福田・竜洋・豊田・豊岡)で閲覧・貸し出ししています。また、ダイジェスト版(3分)は、市ホームページでご覧になれます。

寺谷用水を歩く 第3回(全4回)

磐田市の西側を南北に貫く、寺谷用水。用水路をぶらり巡れば、知られざる寺谷用水が見つかるかもしれません。寺谷用水の旅、3回目は寺谷土地改良区に残る記念物のご紹介です。

※寺谷用水の維持・管理団体

「用水文庫」

寺谷土地改良区の敷地内に残る「用水文庫」、寺谷土地改良区の敷地内に残る「水能潤万田」の文字

寺谷用水沿いの道を走ると、道の東脇に古そうな石蔵があるのをご存じでしょうか。
大正14年(1925)に発行された「寺谷用水誌」によると、この石蔵は「用水文庫」という名前の建物で、「図書並びに器具」を収蔵する目的で明治42年(1909)3月に大円寺の境内に建てられたものだそうです。建設費は500円前後(物価換算で今の約170万円)を予定するとなっています。場所は本が出版された大正14年以降に現在地に移転したのでしょう。
使われている石は伊豆石(伊豆半島全域から産出される石。ここではそのうち、凝灰岩(ぎょうかいがん)または砂岩)の一種である可能性がありますが、淡い褐色の石材は珍しいものです。

記念碑

もう一つ、改良区の敷地内には石碑が残っています。昭和46年(1971)に県営寺谷用排水幹線改良事業の完了を記念して建てられたもので、静岡県知事だった竹山祐太郎氏の書が石碑になっています。
「水能(よ)く万田を潤す」の文字に、寺谷用水に込められた人々の想いが感じられます。

寺谷土地区画改良区 地図

※見学の際は、寺谷土地区画改良区に一声おかけください


遠江国分寺跡整備基本計画(案)について意見を募集します

平成17年度から進めてきた、遠江国分寺跡整備事業について、整備基本計画がまとまりました。この計画案について意見(パブリックコメント)を募集します。

整備イメージ(遺構整備等をわかりやすく示すため、樹木等は一部を省略しています。)整備イメージ(遺構整備等をわかりやすく示すため、樹木等は一部を省略しています。)

  • 閲覧方法
    計画案のファイルが、文化財課、市役所市政情報コーナー、各支所地域振興グループ窓口(竜洋支所は歴史文書館)/教育委員会ホームページ(パブリックコメント)にあります。
  • 意見の提出方法
    12月15日までに上記窓口へ持参、または郵送、Eメール、FAXのいずれかの方法で文化財課へ提出してください。(意見書には、住所・氏名・電話番号の記入をお願いします。)
  • 意見の取扱について
    意見募集の結果につきましては、内容ごとに整理し、市の考え方を後日公表します。個々の意見に対しては、個別の回答はいたしませんので、あらかじめご了承ください。
  • 問い合わせ
    磐田市教育委員会文化財課 TEL:0538-32-9699 FAX:0538-32-9764
    Eメール:bunkazai@city.iwata.lg.jp

職員リレーコラム 「おはたき」 松本和好

今年も恒例の餅つきの時季になった。餅つきは29日にはやってはいけない。「苦」を搗(つ)きこむといって嫌われる。12月30日では慌ただしいので、自然と28日になる。
今では家族も少なくなったので、二臼しか搗かないが、一臼はもち米だけのいわゆる「お餅」で、もう一臼は「おはたき」だ。最近では「おはたき餅」の商品名でスーパーでも売っている。遠州名物とか遠州特産とか書いてあるので、昔からなじんでいる地元の人は、わざわざ何だろうと思うかもしれない。
この「おはたき」はうるち米の粉ともち米を混ぜて、お餅にするもので、他の地方では見られないもの。お餅というよりお団子に近い。「お餅」より色黒で食感がもそもそしているので、遠州地方以外の人にとっては、ご馳走感が薄いかもしれない。

おはたき

福田周辺のお雑煮は、カツオ出汁の醤油味で、具は薄く切った大根と白菜、きわめて質素なものだが、「おはたき」のお雑煮だと、煮込んでもトロトロに煮崩れることがなく、素朴な味と舌触りが質素なお雑煮にはよく合う。
今年も子どもの頃から親しんできたおはたきのお雑煮で新しい年を迎えられることを喜びたい。

編集後記

今年もご愛読いただき誠にありがとうございました。来年も、多くの文化財情報を発信していきますので、よろしくお願い致します。

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